PRESIDENT AT LARGE / ソフィア外語学院学院長 / ソフィア外語学院

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学校教育の誤り

世界最低レベルまで学力が低下した日本の子ども

 最近、子どもの学力が著しく低下し、社会問題化しています。日本人は、世界で最も教育にお金をかける国民ですが、それにもかかわらず、日本の子どもは世界最低レベルの学力に転落しています。これはなぜでしょうか?

お金をかければ、かけるほど、勉強すれば、するほど、学力が低下

 一般にお金をかければ、かけるほど学力は上がります。勉強すればするほど、学力が上がります。しかし、現在の日本の教育は、その逆になっており、お金をかければ、かけるほど、学力が下がり、勉強すれば、勉強するほど、学力が低下しています。以前、ある生徒のお母さんから、「こんなにお金をかけて教育しているのに、どうして今の日本の子ども達はこんなに学力が低いのでしょうか?」と聞かれたことがあります。これは、私から見ると、当たり前の事態なのですが、教育についての専門的な知識を持たない一般の人や学校の先生から見ると理解に苦しむ事態のようです。

お金をかけるのは正しい

 この事態を表面的に見ると、あたかもお金をかけるのが間違っているかの様な印象を持ちかねません。ひょっとすると、実際、そう思いこんでいる人もいるに違いありません。「何でもお金をかければよいと言うものではない」とか、「教育はお金ではない」とか、そう言う議論になりかねません。しかし、これでは迷信の世界になってしまいます。教育にはお金がかかります。これは事実です。しかし、教育のような様々な要因が複雑に絡んで、結果が生じるような現象では、単純な物理現象のようにAという要因が100%Bという結果を生むというような一対一の関係はあり得ません。科学的には、相関係数がプラス1.0になるような因果関係はありません。しかし、関係がないわけではなく、関係のある要因の一つになります。つまり、お金をかけずに良い教育を行うのは無理ということです。高い成果を上げようとするなら、それだけたくさんお金をかける必要があります。

ゆとり教育が悪いわけでもない

 安易な素人の議論には、「ゆとり教育が教育の崩壊をもたらした」というものがあるらしいです。これはあまりにも笑える素人論議なので、本当は相手にするほどのものではありません。しかし、実際問題として、教育が試験勉強中心になるに従って、崩壊し、学力の低下が起きているのは、教育関係者なら誰でも知っている事実です。後から出てきた「ゆとり教育」などそもそも原因となり得ないです。

間違った教え方が学力の低下を招いた

 では、なぜ子ども達の学力が低下したのでしょうか?それは、学校などで行われている教え方が間違っているからです。もちろん、今、学校で行われている教え方は、塾や予備校で行われている教え方と同じです。従って、正確には、学校や塾、予備校で行われている教え方が間違っているから、学力が低下したというのが正しいです。もっと専門的に正しく言うと、間違った教授法で教えているから、学力が低下したということです。

学校や塾、予備校の教え方は効果がない

 教え方が間違っているというのは、道徳的に行ってはいけない教え方であるという意味ではありません。効果がないと言う意味です。学校や塾、予備校の教え方は、効果がありません。それは、教育に関する科学的な知識を持っている教育心理学者などの専門家からすると、明白な事実です。学校や塾、予備校は、効果がない教え方を反省もせずにずっとやってきているのです。効果が表れないと、その効果のないやり方をさらに量を増して行おうとするだけなのです。たとえて言うと、効果のない薬があったとします。その薬を患者に普通に与えます。当然、治りません。治らないと見ると、それをもっとたくさん与えます。それでも治らないと、もっとたくさん与えようとします。いくら与えても治らないと見ると、患者が悪いと言うことにしてしまうのです。これが今、学校や塾、予備校がやっている教育の実態なのです。与えている薬が効かないのだということに気がつかないのです。また、他の薬を知らないので、馬鹿みたいに同じ薬を無理矢理飲ませているわけです。これでは、子どもがあまりにも悲惨です。

教育について科学的思考ができない上、教育についての専門的知識を持たない教師たち

 学校や塾、予備校の教師は、世間では、非常に教育に詳しいと思われがちですが、実際には、驚くほど無知であり、ほとんど普通の人と変わらないと言っても過言ではありません。そこまで言うと言い過ぎかもしれませんので、普通の人よりもちょっとは知っていると言った方がいいかもしれません。しかし、どういう教え方が効果的で、どういう教え方だと効果がないかを全く知りません。そもそも、知ろうとする教師がほとんどいません。皆無に近いと言っていいです。

効果的な教え方を知る環境にない

 それだけでなく、効果的な教え方を知ることができる環境にありません。この辺は、世間の人たちが、大抵、誤解しているところです。毎日、生徒に教科を教えているのだから、効果的な教え方を知っているはずだと思うかもしれませんが、ある教え方が効果的かどうかを知るには、教えているだけではだめなのです。まず、一人一人の生徒を細かく観察できるような環境、すなわち、個別指導の環境が必要です。これでまずほぼ100%に近い教師が失格です。次に、長期に渡る観察が必要になります。教育は、1年ぐらいでは結果は出ません。2〜3年は最低かかります。きちんと確信が持てる様な観察をするには、5〜6年ぐらいはかかります。そんな長期に渡って個別指導をしている学校や塾、予備校の教師は皆無と言ってもいいでしょう。

学校の教師は、研究者としての勉強をしていない

 次に、よく誤解されるのは、学校や塾、予備校に研究能力があると思われていることです。研究能力というのは、何も勉強しないで身につく物ではありません。きちんと研究者としての勉強を積み重ねなくては無理です。しかし、言うまでもなく、学校や塾、予備校の教師が研究者としての勉強をしてきているわけではありません。従って、何万人に一人か、超長期に渡って、個別指導をして、教育の成果を観察できる環境下にいる教師がいたとしても、その人が立派な教育研究者である可能性はゼロと言っても差し支えありません。

教師の言う「教え方がうまい」というのは、「効果が高い」という意味ではない

 だから、学校や塾、予備校の教師に効果的な教え方の知見を求めても、到底、無理なわけです。学校や塾、予備校の教師が、自分は上手に教えられると言っている場合は、生徒を上手にさばけるという意味であり、生徒全員の学力を極限まで高めることは得意だと言っているわけではありません。世間の人はそう言う点をよく理解した方がいいと思います。

やる気がないのが根源的な原因

 本当にやる気さえあれば、こうした障害は乗り越えられなくはないです。命がけで、革命でも起こして、政権を乗っ取るぐらいの覚悟があれば、やれなくはないです。しかし、日本全体で何十万人、何百万人もいる教師全員に熱血革命家になることを期待するのは、非現実的です。そう言うことをやって、何か大きな利益でもあるなら、別かもしれませんが、何の得にもなりません。そう言う点を世間の人は理解する必要があります。学校や塾、予備校で大きな教育成果を上げたら、億万長者になれるのが誰の目で見ても明らかなら、効果的な教え方を求めて、必死の努力をするかもしれませんが、1円の得にもなりませんから、誰もしません。いくらかがんばっている人は、一種の趣味みたいなものだと思っていいです。だから、そう言う教師を見かけたら、大いに尊敬すべきだと思います。何ら経済的な恩恵を与えることができないのであれば、世間の人としては、最低限、それぐらいはすべきだと思います。研究というのは、莫大なお金がかかります。ただでできる研究などありません。何の利益にもならないのに、それを自分で負担して、その上、時間と労力をつぎ込んでいるのだから、そんな人がいたら、気違いでなければ、神様でしょう。

いい加減に効果のない教え方はやめるべきです

 それにしても、いろいろな学校の生徒からいろいろひどい話を聞きます。南山女子中学では、単語のつづりを47回書かせているとかいう話も聞きました。何でも、今年辺りから始めたらしいですが、なぜ47回なのでしょう?聞いてみたところ、考え出した先生が4月7日生まれだからだという事でした。たぶん12月31日に生まれていたら、1231回書かせているのでしょう。学校の先生であるのが、不幸中の幸いです。もし、医者で、放射線療法を担当していたら、怖いですね。放射線の照射回数が1231回になってしまうかもしれません。これでは、患者は、死んでしまいます。もうこうしためちゃくちゃはやめて、少しは教育の専門的な勉強をしてほしいものだとつくづく思います。生徒にやらせている分にはいいかもしれませんが、自分がこんな事をやらされていたら、一生、教師を恨んだりするのではないでしょうか?

2008年12月7日


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